イラスト雑貨のmarugao-houseとして改めてスタートします。

このブログの中でも、
そのほかの場所でもそんなに自分自身のことを書いてきませんでしたが、
少し(といっても長文!)この場に記しておきたい事があります。


このたび、イラスト雑貨のmarugao-houseという屋号で個人事業をスタートしました。




そして、6〜7年もの長い間つとめてきた会社(IT企業…と呼ぶので良いのかな?)を退社しました。
この会社は、なぜか応募する前から数年間、
なんだか気になる…とブックマークし、近くをうろついたりしていた会社で、
実際に入ってからも心底最高だと思える会社でした。



もちろんベンチャーなので整っていない事も多く、
苦しい気持ちになったこともたくさんありましたが
この良い場所にいたから、年齢や性別や役職なんかも問わず、
尊敬できる人たちに囲まれて
刺激的な毎日を送ってくることが出来たと思っています。

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どんな場所にもいろいろな人間関係があって、
たくさんの物語が日々生まれるけれども
結局は自分自身の問題なんだということもここで学ばせてもらいました。


仕事というものが、人の命を預かるような、責任重大なものであること
いただいたお金がどんなに重みのあるたいせつなものであるかということ
きっとこの会社にいなければ自らは気付けなかったであろう沢山のことを、教えてもらいました。


そして勝手ながら、
この会社を仲間と作っていくことが自分の使命だと思っていたし、
一生ここにいることになるだろうとも、
自分はこの人達といつまでも一緒にいるだろう、という事も思っていました。


時には夜中でも休みでも関係なく、
正直な気持ちをぶつけて泣きながら話し合うこともたくさんあって、
家族よりも家族であるかのような気持ちを抱いてきました。

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そんな恵まれた環境だったのですが
いつの間にか自分の中で心のバランスが取りにくくなってきた事に気付き始めました。


それは、会社での仕事とは別に、
自分でつくった雑貨を販売したり、展示したりという機会を持つたびに
このことにもっと真剣に気持ちを注ぎたい、自分でつくるもののために割く時間がもっと欲しい、
という欲求が大きくなってきた事が理由でした。


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これに気が付き始めた頃から、
いわゆる「上司」という立場にもなりました。


気持ちがそっちに引き込まれそうになる度、
仲間たちに背を向けているようで
この自分が上司でいて良いわけがない、と心苦しく思い、
そして、販売をストップしました。
注文をいただいても、思うように対応できない状態が続いたことと、
本来会社の規定を考えると二足のわらじはNGだろう、ということも
その理由でした。


それでも仲間たちと一緒になにかをおこなうことや、
お客様との打合せや相談の時間は有意義で面白くもあり、
任せてもらっている企画の仕事も本当にやっていきたくて
自分でも自分の気持ちがいつもわかりませんでした。


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家庭の事も考えました。
きっと、たくさんの時間を職場で過ごし、
仕事と一体化している人であっても
家族をたいせつに、愛情を注ぐ事が出来る人もいるのだと思うけれど
自分が器用でないためか、行動で表すことが出来ずに申し訳なく思っていました。



ぐるぐると、
会社の仕事、自分のやりたいこと、家のことに迷ううち、
ちょっと環境を変えるべきじゃないかな、と考えるようになりました。


そしてその後は、
夫のお母さんのマンションで同居をスタートしたり、
実際に環境を少しずつ変えることにもなりました。


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こうして長い間、だいぶ悩んでしまったのですが、

考えてみてわかったことは、
家庭とか時間とかそういう悩みの前に、
やっぱり、「自分でつくる」ことが自分の中心にあるということ。



実際、この会社に入る前から個人でやってきたことでもあり、
昔から心の中にあったのに
いつの間にか抑え込んできた気持ちだったように思います。



それがだんだんと、
「こういうものを作ってほしい」というお願いをされたり、
展示の時に購入してくれた方の顔を見たりしていると、
自分が思っていた以上に、必要としてくれる人もいるのかもしれないと
少しずつ、思えるようになってきました。


そして「わたしは絵描きで、雑貨作家です」といって
自分の気持ちに偽らずに居るような自分になってみたい、という好奇心。

素直に自分の背中を押せるような気持ちになってきたので、
このたびの退社という決断に踏み切ることができました。


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ここからは、
いつか会社の仲間に「その道を選んで良かったね」と思ってもらえるように
がんばるしかありません。


いつも応援してくれる、いろんな人の後押しのおかげで
やっと決心がつきました。



はじめは少しずつでも
必要としてくれる人たちのために、
一歩ずつ進んでいきますのでどうぞよろしくお願いいたします。


以上、とっても長くなりましたが、自分のためにも気持ちを記しておくことにしました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!